■都市制度・道州制PT

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■第5回都市制度・道州制PT全体会議〜地域主権型道州制と大都市制度 講師:江口克彦参議院議員

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【テーマ】
大都市制度と地域主権型道州制について

【参加者】
参加者
伊藤大貴横浜市議
中西建治参議院議員
宗像富次郎神奈川県議
大岩まさかず横浜市議
小林大介神奈川県議
市川圭相模原市議
伊藤市議のインターン3名
菅原直敏事務所政策スタッフ

【内容】

第5回都市制度・道州制PTの勉強会でした。

江口克彦参議院議員を講師にお招きしました。江口議員は「地域主権型道州制」を主張してきていますが、私達の考える道州制に対する提案と如何に整合性をはかれるのかを検討するためです。

江口議員曰く、現在の国会議員はデパート化しているとのこと。それは、国も県・市も同じことを扱うために、特に国会議員は地元の細かい事柄から外交までを考えなければ行けないが、結局中途半端になり、海外の専門政治家にまけるとのことでした。これは私自身も同じ問題意識を持っていました。

つまり、国と地方自治体の役割分担を考えることが、江口議員の道州制の一つの切り口です。

江口議員は現在の中央集権制には二つの問題があると主張します。
1. 一律主義→一本の法律=不平等
全国のレヴェルが一律に低い時代はそれでもよかった。

2.一極主義→東京だけの哲学=衰退
東京の発展が日本の発展と同視されていた時代はそれでもよかった。

中央集権制と官僚制は裏表の関係にあるとのことでした。

さて、肝心の地域主権型道州制と私達が検討している大都市制度の件ですが、地域主権型道州制の内容は概括的なものなので、様々な制度を検討しても矛盾は生じないようでした。


少人数の開催でしたので、質疑も十分行い有意義な勉強会となりました。

段々と提案の方向性が見えてきました。



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■第4回都市制度・道州制PT全体会議

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写真:全体会議の様子

【テーマ】
ドイツ・韓国の視察報告

【調査報告書】
韓国の大都市制度にかかる調査報告書(PDFファイル/2,656KB)
欧州における環境施策及び大都市制度にかかる調査報告書(PDFファイル/4,073KB)


【参加者】
菅原直敏(事務局長)
宗像富次郎(メンバー)
赤野たかし
加藤正法
久坂誠治
小林大介

●国会議員
中西健治(政策アドバイザー)

●横浜市会
伊藤大貴(リーダー)
大岩まさかず(メンバー)
串田久子
有村俊彦
磯部圭太
木下義裕
篠原豪
豊田有希
平野和之
藤崎浩太郎
横山勇太朗

●川崎市議会
月本琢也(メンバー)
松川正二郎
小田理恵子
為谷義隆
小川顕正
竹田信廣


●一般市議会
山本光宏大和市議(メンバー)
佐藤正紀大和市議
泉修厚木市議
中込淳之介海老名市議
熊坂たかのり愛川町議


【内容】

第4回都市制度・道州制PT全体会議が開催されました。

同PTでは、日本の大都市制度の沿革や諸外国の大都市制度について研究をしてきました。これらを踏まえ11月には欧州と韓国の大都市制度の現地調査を行いました。

今日はその海外調査の報告を各議員が行いました。発表を行ったのは以下の議員です。

伊藤大貴横浜市議
菅原直敏神奈川県議
大岩まさかず横浜市議
宗像富次郎神奈川県議
山本光宏大和市議

伊藤大貴リーダーからは、大都市制度の可能性を認めつつも、現行の制度でできることも行っていく必要性が指摘されました。

菅原直敏事務局長は、大都市制度と住民自治における過程として、大都市制度導入時の直接民主制の担保を発表しました。

大岩まさかず議員からは、仁川広域市の事例から経済戦略と大都市制度の関係についての報告がありました。

宗像富次郎議員からは、ドイツの都市計画・街作りの視点から都市制度等の自治の影響力についての報告がありました。

最後に、山本光宏議員からは一般市の立場からの大都市制度についての考察が報告されました。


視察報告と言うことで、今回は30名近い議員が一同に集い研鑽に励みました。

大阪都構想の関係で大都市制度が一般の方々の耳目を集める機会も増えてきましたが。重要なことは政党において一つの考え方に集約する作業を怠らずに議論をしていくことです。

PTも4回目の全体会議を迎え、段々と意識も高まってきました。

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写真:各議員から熱のこもった発表がなされました(菅原直敏政調会長)。

■横浜市フランクフルト事務所

【テーマ】
横浜市フランクフルトの企業誘致について

【調査地】
フランクフルト

【参加者】
菅原直敏
宗像富次郎
城田学
日浦和明
伊藤大貴
政策スタッフ

【内容】

第1節 調査の概要
横浜市フランクフルト事務所を訪問し、欧州におけるシティセールスや神奈川県との連携について意見交換を行った。日本に対する考え方やドイツ経済の現状についても説明を受けた。
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第2節 フランクフルト市の概要
●フランクフルト市の概要(歴史・地理・交通・面積・人口)
神聖ローマ帝国時代には戴冠式が行われ、1848年にドイツで初めての統一国民議会が開催されるなど、歴史的に重要な役割を果たしてきた都市である。正式名称は「フランクフルト・アム・マイン」(マイン河畔のフランクフルト)であり、ライン川の支流マイン川が市内を流れている。
欧州のほぼ中心に位置し、欧州最大級の国際空港を抱える交通・物流の要衝として発展している。フランクフルト空港の乗降客数は年間約5094万人(2009年時点)と世界9位となっており、欧州のハブ空港として3時間以内で欧州各地へ貨客を運ぶ利便性の高さを持っている。ドイツ鉄道による高速鉄道網が集まり、欧州の11主要ターミナル駅の一つであるフランクフルト中央駅から広がっている。また、高速道路のフランクフルト・インターチェンジはドイツでもっとも混雑することで有名である。
全人口に占める外国人の割合が約24.3%(2008年12月31日時点)で、ドイツ全体における割合8.8%をはるかに上回る国際都市となっている。ヘッセン州に在住する日本人は4616人(2008年12月31日)である。
人口は68.8万人(2010年。ドイツで5番目)
市域248.3平方キロ(横浜市(434.98平方キロ)の約3/5)
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●市の特色
フランクフルト市はいくつかの顔を持ち合わせている都市である。
<国際金融都市>
ロンドンに次ぐ欧州第2の金融都市である。欧州の金融の中心地として、空の接続利便性と国際的なインターネットの接続性を併せ持ち、株式証券取引網を張り巡らせている。ユーロに関する金融政策は欧州中央銀行やドイツ連銀などを通じて、230以上の内外の主要銀行と連携されている。なかでも、ドイツ証券取引所は世界の資本市場をリードし、先端技術を生かした国際金融取引サービスを提供する。
<コンベンション都市>
フランクフルトのメッセ会場の見本市開催件数は31件、展示社数約3万7千社、来場者数約225万人(2009年)と多く、なかでも、自動車見本市97万人、ブックメッセ約30万人、市全体の会議等は6万件405万人が集まるコンベンション都市となっている。
<地球環境対策>
フランクフルト市の温暖化対策の中心は、エネルギー効率の高い住宅・オフィスビル省エネルギー建設工法(パッシブハウス)とコ・ジェネレーション(熱供給発電)である。パッシブハウスは首都と呼べるほど取組が進められ、10年間で800箇所のパッシブハウス住宅と2箇所のパッシブハウス学校が建設されており、ドイツで最大数である。
<創造都市>
フランクフルト市には1995年頃から美術館が増え、文化的で快適な雰囲気や環境が育つと共にソフトウェア・ゲーム部門が成長したといわれる。歴史的に広告産業が盛んであリ、4,800社を超え、ドイツでもっとも主要な広告産業団体が立地している。
また、世界でも有数の国際的な広告代埋店がフランクフルトに本部や支店を置いており、ドイツ国内の広告売上の40%を占めている。それらがソフトウェア・ゲーム部門といった新たな創造産業と相乗効果をもたらし合っている。

●産業の特色(フランクフルト周辺のライン・マイン地域)
周辺地域を合わせると5.5百万人の経済圏で就業者1人あたりのGDPは8.4万ユーロとミュンヘン7.8万ユーロを抜いてドイツ1位である。昼間流入人口が30万人を超え、陸、川、空の輸送の利便性、革新的な研究と科学分野の地域、成長産業の施設と生産拠点、国際的な銀行と金融機関、優れたlTと通信のハブ、メディアの近接と創造に関するノウハウ、代表的な見本市の世界規模集客力、国際性などが特徴となっている。

第3節 横浜市の企業誘致の取り組み
フランクフルト横浜事務所の所長から説明を受けることができた。
当事務所の主要な目的は2つある。一つはドイツ企業を横浜市へ誘致すること、そして2つ目は横浜市の企業のドイツ進出を支援することである。日本と言えば東京が海外企業にとっては進出目標の一番手に挙げられるが、横浜事務所では、東京との比較において横浜市の以下の優れた点をアピールし、誘致を進めていた。
①東京より進出コスト及びランニングコストが安価である。
②東京に近接している。職住近接を確保しやすい。
③開港イメージなど、日本で「最初」というイメージが横浜にある。
④進出にあたる補助がある。
日本へ進出するドイツ企業の種別としては、バイオ関係、製薬関係、日本の大学との連携関係などが中心となっているが、最近では自然再生エネルギー分野の企業が、日本における市場拡大を見込んで進出を検討していることが多くなってきている。
一方、中国への進出は重要な意義があることはドイツ企業も認識をしているが、日本進出とは大きな違いがある。中国進出は量を目的とし、日本進出は技術連携を目的としており、いかに中国の経済発展がしようとも、日本が高い技術を有している限り、マーケットとして存在することになる。
東日本大震災の影響により進出を控えているドイツ企業も多いが、JETRO(日本貿易振興機構)、商工会議所、総領事館と連携を密にし、企業誘致に取り組んでいる。

第4節 まとめ
横浜市がドイツ企業を誘致の取り組みを理解することができたが、大震災の影響や日本経済の低迷、円高ユーロ安により、日本進出が厳しい状況にあることは事実であろう。政令指定都市である横浜市とは言え、日本の現状は国や県が動かないことには、大きな変革を望めず、ドイツ企業の進出条件を好転させることには限界があると考える。
しかしながら、横浜市の魅力をアピールし、海外企業の客観的な意見を聴取することで、国内では気づかない施策や支援制度の欠点を見つけ出すことができ、重点変更することが可能となることは大きな財産になると考える。
本県における海外企業誘致を推進する意味でも、横浜事務所の事例を参考にしたい。
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■バーデン=ヴュルテンベルク州政府と議会の取り組みについて

【テーマ】
バーデン=ヴュルテンベルク州の経済政策及び自治について
バーデン=ヴュルテンベルク州議会の運営について

【調査地】
バーデン=ヴュルテンベルク州政府及び州議会

【参加者】
菅原直敏
宗像富次郎
城田学
日浦和明
伊藤大貴
政策スタッフ

【内容】

第1節 調査の概要
 午前中にバーデン=ヴュルテンベルク州の政府行程を訪れ、Werner Schempp氏を始めとする州政府職員より、バーデン=ヴュルテンベルク州の経済政策と連邦政府及び基礎自治体との関係も含めた自治制度について説明を受けた後、意見交換を行った。
 次に、バーデン=ヴュルテンベルク州議会を訪れ、Guido Wolf議長より州議会の運営や選挙制度等について説明を受けた後、意見交換を行った。

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写真:バーデン=ヴュルテンベルク州の政府公邸にて喧々諤々の意見交換の様子


第2節 バーデン=ヴュルテンベルク州の概要
 バーデン=ヴュルテンベルク州は、人口約1,070 万人(神奈川県約900万人)、面積35,700㎞2(神奈川県2,415km2)であり、ノルトライン=ヴェストファーレン州、バイエルン州に次いで3番目に人口の多い州である。
 歴史的には、西部のバーデン地方と東部のヴュルテンベルク地方から構成され、米仏の占領統治から1952年に合併して新たなる州として発足した。立地的にはフランスとスイスと国境を接し、EU議会のあるストラスブールもライン川を挟んで日帰りの距離にある。
 工業技術等に秀でており、経済的にも力のある州でもあり、ダイムラー、ボッシュ、ポルシェ等世界的に有名な企業が立地することからも、ドイツ国内における位置づけも理解できよう。なお、同州の経済力を一国と見なした場合、欧州における国別の経済力順位においてポルトガルやベルギーといった国を抜いて第7位となる。

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図表:バーデン=ヴュルテンベルク州の位置
(出典:バーデン=ヴュルテンベルク州のHPより
http://www.baden-wuerttemberg.de/en/In_Europe_and_the_world/86227.html)

 バーデン=ヴュルテンベルク州議会は138名の定数からなる。1953年から2011年まではCDU(ドイツキリスト教民主同盟)が政権を握っていたが、2011年の選挙において、CDUが過半数割れを起こし、緑の党とSPD(ドイツ社会民主党)が連立政権を組んでいる。
 従って、首相は緑の党から選出されているが、州議会(Landtag)の議長は慣例により第1会派CDUから選出されている。
 選挙制度は、69の選挙区と69の比例区から選出する方式を採用しており、今回の選挙ではCDUが選挙区で60議席を獲得したにも関わらず、比例区で緑の党の躍進を許し、僅差においてCDUが過半数の獲得にならなかった。緑の党の躍進は福島原発の事故が大きく影響している。
 なお、神奈川県とバーデン=ヴュルテンベルク州は、1982年に同州からの申し入れにより国際交流が始まっている。1989年に同州首相より友好関係の公式化の申しれがあり、両自治体の友好提携が行われた 。


第3節 バーテン=ヴュルテンベルク州と連邦政府との関わり
ドイツは16州からなる連邦国家であり、連邦政府に付与された権限以外の広範な権限を州政府は擁している。連邦政府が有する限定的な権限(国防、外交等)を除いて、州は様々な分野に対して自己決定権を持つ。教育もその1つである。例えば、日本では国が小中高の教育内容を一律に定めるが、ドイツは州ごとに異なる。従って、州ごとの地域に根差した教育行政が可能となる。
同州では、前述した通り技術系の有名企業が多いことからもこれらの技術を担う人材を育てることが重要な課題であり、そのことが同州の経済力を強めていくことであると認識している。従って、職業訓練校に行きながら週3日間就業できるシステムを確立する等、技術人材の育成に力を入れている。
このように、分権が進んでいるドイツにおいては、連邦と地方の役割分担がはっきりしており、そのことにより地域ごとの相違が生まれ、そのことが良い意味での州間競争を促し、地域の底上げに一役買っている。
政府関係者に、ドイツの分権の是非について伺ったところ、「地方分権にはメリット・デメリットがあるかもしれないが、やはり現在の形がベストである」旨の答えが返ってきた。自己決定権がしっかり担保されているからこそ、地域に合った自治体運営を行っていけること及び良い意味での地域間競争が行われることをその主な理由に挙げていたが、このことはまさに地域の多様性をドイツ国民が志向していると言えよう。


第4節 バーテン=ヴュルテンベルク州と基礎自治体
 州内には広域自治体である郡と基礎自治体である市町村が存在する。また、郡と市の機能を兼ねた独立市という制度もある。例えば、今回調査したシュツッツガルト市やフライブルク市は独立市である。
 ドイツ連邦の地方自治は、その自立権は連邦憲法に明記されているが、自治体のあり方の細部に関しては州の憲法や法律で規定されている。従って、州ごとに基礎自治体のあり方は異なりうる。このことがドイツに地方自治に多様性を与える大きな要因となっている。
 フライブルク市の事例調査でもわかったことであるが、基礎自治体も街づくり等に関して比較的広範な裁量権を有している。このことが各地域の独自の街づくりを可能にし、地域の多様性を生み出している。
 このような基礎自治体レヴェルにおける分権の進み具合も、日本の地方分権の議論について大きな示唆を与えている。

第5節 バーテン=ヴュルテンベルク州議会
●州議会の現状
バーデン=ヴュルテンベルク州議会は、138人の議員からなり、半数が選挙区から選出され、残りが比例区から選出される。戦後は長期にわたってCDUが政権を握ってきたが、今年の選挙において緑の党が躍進し、CDUが政権の座を譲り渡すことになった。緑の党は原発反対の姿勢を従来より示しており、今年3月11日に発生した東日本大震災における原発事故がその大きな躍進理由である。
バーデン=ヴュルテンベルク州は議院内閣制を採用しており、議会棟と政府公邸や各省庁は離れている。日本のように要望・陳情に終始する質問中心の議会運営ではなく、特に与党会派は行政運営に責任を持つ形となっている。
日本においてもこのような地方議会における議院内閣制も一つの選択肢として採用できるように法制度を整備していくことも検討に値するのではないかと強く感じられた。

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写真:バーデン=ヴュルテンベルク州議会棟

●開かれた議会~年間4万人の来訪者
 私達が訪れた日は、多くの子ども達で州議会も賑わっていた。州議会を見学するためである。同州議会への年間訪問者数は約4万人に上り、その半数が子ども達だそうである。これは学校の教育プログラムの中に州議会の見学が組み込まれていることにも由来する。この4万人という数字は驚異的な数字であると同時に、この子どもの時の経験が民主主義の担い手である有権者を育てる意義を持っている。
 本県においても子ども達が議会見学をする風景を見かけるが、同州議会の来訪者数と比較すると数字が一桁少ない。県議会や地方自治に対する理解が住民に不足している現状を勘案すると、教育プログラムに高校に入るまでに一度は県議会または市議会を見学することを位置づけることも必要ではないか。

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写真:州議会議場を見学する子ども達

第6節 総括
●多様な価値観の許容と地方分権の必要性
 バーデン=ヴュルテンベルク州の調査を通じて感じたことは、地方における裁量権を大きくすることで多様な社会構造を許容することの重要性である。このことにより①地域の特性に即した行政運営を行えることと②よい意味での州間競争が行われることで、地域に多様性と活力が生まれるからである。
 日本の中央集権制度はある時期まで一定の成果を生み出してきたが、現在は地域の画一化をもたらし弊害が目立ってきた。ドイツのような視点に立って分権を目指していくことは喫緊の課題であると考える。


●都市制度の意義
 州内最大の都市であり独立市でもあるシュツッツガルト市との関係において、バーテン=ヴュルテンベルク州の位置づけを考えた際、二重行政のごとき問題は日本の県と政令市の関係ほど生じていなかった。また、州への帰属意識が住民に強いため、独立市が州から独立した都市州になることはまったく考えられないことであるとのことであった。
 このような事例を勘案する限り、横浜が神奈川県から独立する際の意義や横浜市民の神奈川県に対する帰属意識というものを改めて考えてみる必要があると考える。

●本県における応用
 第一に、国と県及び県と基礎自治体の関係や役割分担を改め検討し、日本の地方自治のあり方を抜本的に見直す時期に来ていると考える。従って、神奈川県においては従前から提言してきた地方自治法の抜本的改革も含めて継続的に地方自治のあり方を提言していくことが必要であると考える。
 第二に、バーデン=ヴュルテンベルク州とシュツッツガルト独立市との関係は、神奈川県と横浜市との関係における多くの示唆を示している。横浜市・川崎市では大都市制度に関する研究が盛んであるが、このような外国の事例も参考にしながら、本県においても大都市制度に関する研究を行っていくことが重要であると考える。また、議会においても特別委員会を立ち上げるなど対応を行っていく必要がある。その際、横浜市等との協議の場も設けることも一考に値する。
 第三に、州議会における子ども達の見学者数の多さは驚異的である。本県においてももっと県議会や民主主義に対する理解を深めるために、積極的に見学者の受け入れを行っていくべきであると考える。
 最後に、州政府及び州議会の対応を受けて感じたことであるが、彼らは自分達の自治体を売り込むことに大変熱心である。いかなる対応をすれば相手が喜び、自治体を気に入り宣伝してくれるかを心得ている。こういった受入者に対する対応には本県も学ぶべきことが少なくない。

■フライブルク市の環境政策について

【テーマ】
フライブルク市の環境政策と交通政策

【調査地】
ドイツ・フライブルク

【参加者】
菅原直敏
宗像富次郎
城田学
日浦和明
伊藤大貴
政策スタッフ

【内容】

第1節 調査の概要
  ドイツのフライブルク市を訪れ、14日の午前中はフライブルク市庁舎にて、環境政策についての説明を環境保全局長、交通政策についての説明を元交通政策担当者(現歩行者天国・自動車道計画担当)の市の職員の方より、現在に至るまでの取り組みについて説明を受け、その後、意見交換をさせていただいた。午後は、フライブルク市内の環境への取り組みについて、サッカースタジアム「バーデノーヴァスタジアム」(太陽光発電システム)とヴォーバン地区(省エネ団地)の現地の実際の状況を視察した。
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写真:太陽光発電サッカースタジアム「バーデノーヴァスタジアム」

第2節 フライブルク市の概要
 フライブルク市はドイツ南西部のライン川沿いに位置し、スイスとフランスの国境に隣接する。人口約22万人、そのうち学生約2万人・研究者1万2千人の大学都市である。世帯数約11万世帯、総面積約150k㎡。バーデン=ヴュルテンベルク州に属する。
第二次世界大戦時の空爆によりフライブルクの建造物の90%は破壊されたが、戦後それらはほぼ元通りに復元され、市の中心地に位置するミュンスター(大聖堂)などのゴシック建築や、ドイツで最も古い旅館など、歴史的文化遺産が数多く残り、中世ヨーロッパの雰囲気の漂う街並みである。
また、フライブルクは環境政策で先進的な都市であり、1992年ドイツ環境援助団体により「環境首都」に選ばれた。
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図:フライブルク周辺地図

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写真:フライブルクの街並み

第3節 環境政策について
 フライブルク市市庁舎にて、環境保全局局長より、フライブルク市の環境政策について説明を受けた。この節では、その内容をまとめた。

環境政策への取り組みとしてフライブルク市は、まずはCO2の発生源について調査を実施した。その結果、CO2の発生源は自動車による排気ガスとエネルギー消費によるものであることが判明し、CO2削減を目指して、環境政策を推し進めていった。

●「レギオカルテ(地域環境定期券)」の導入・自転車道の整備
フライブルク市では、自動車の利用度を減らすために、フライブルク市と周辺の全長約3000kmの交通網(電車・バス・トラム)が1か月間、乗り放題となる「レギオカルテ」を導入した。
その他、市内と市内近郊含めて延べ420kmの自転車道を整備し、自転車利用者数の増加を促した。

●エネルギーの生産(電気と熱)
 フラブルク市は、1986年チェルノブイリの原発事故や、京都議定書などの環境問題を受けて、CO2削減を市議会で議決し、市の組織に環境保全局を設置した。その後、約20年間、環境保全局はエネルギー供給会社とともにエネルギー政策に取り組んできた。市のエネルギー政策は大きく3つに分けられる。

 ①省エネルギー
   これは、エネルギーの節約、つまり、電気や熱エネルギーの消費を抑える施策である。古い建物を省エネルギー仕様に改修すれば、エネルギー消費を約50%~60%削減することが可能である。
   フライブルク市では1992年から新築の住宅に関し、「省エネルギー住宅」を推進してきた。この政策に対しての助成金は無かった。「省エネルギー住宅」は、壁・屋根・床・窓の断熱仕様を定め、暖房に消費されるエネルギーを国の基準値より30%厳しい値となるよう基準を設けた。エネルギー消費の削減は、同時にCO2削減につながるからである。この仕様にするためにかかる建築コストの増額分は、一般的な建築コストのおよそ2~3%であった。現在はこの仕様が標準仕様となったため、建築コストの増額は特に無い。
現在、フライブルク市では「省エネルギー住宅」をさらに進化させた「パッシブハウス」の標準化を目標としている。「パッシブハウス」とは、南面に三層ガラスなどの高い断熱性能を持つ大きな窓を設け太陽熱を取り入れる、熱効率の高い換気システムを持つなどで、暖房にかかるエネルギー消費を抑える(どうしても必要なときだけ暖房を補助的に使用するだけで済む)住宅を言う。
 フライブルク市では、新築の住宅について、この「パッシブハウス」の義務化を昨年、市議会で議決し今年から施行している。この「パッシブハウス」にも助成金は無いが、いずれドイツおよびEU諸国のスタンダードとなりこの技術を売ることができるであろうとフライブルク市当局は推測している。なお、既存建物については、景観を損なわないよう外観はそのままに、内部のみを改修する。改修の方法についても規定がある。新築の場合には助成金が無いが、改修の場合はコストがかかるため助成金が出る。

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写真:1700年代に建設されたという市庁舎の窓も、外観
はそのままに複層ガラスに改修されている。

 ②再生可能エネルギー
  これは、太陽光や風力、水力、地熱、バイオマスなどの自然エネルギー利用を図る施策である。フライブルクでの実例として、太陽とともに回転する家「ヘリオトロープ」や、屋根に太陽光パネルを設置した太陽光発電サッカースタジアムの「バーデノーヴァスタジアム」などがある。太陽光パネルの設置については助成金が出る。これは、太陽光パネルの普及を推進することで、大量生産を可能としコストを下げることが目的である。

  《太陽光発電サッカースタジアム「バーデノーヴァスタジアム」》
1953年に建設された。現在はブンデスリーガ1部リーグ・SCフライブルクのホームスタジアムである。観客席屋根に太陽光発電パネル、集熱パネルが設置されている。収容人数24000人。SCフライブルクのブンデスリーガ1部リーグ昇格が決まった1994年に、スタジアムの改修が必要となったため、改修と合わせて一般市民が参加できる太陽光発電システムをスタートさせた。
現在、スタジアムの屋根には太陽光発電パネルが約6600枚設置されている。一般市民(主にSCフライブルクのファン)がパネルの出資をしており、発電した電気を電力会社に売った利益を出資者に配当している。ちなみにクラブチームのスポンサーである「バーデノーヴァ」は再生エネルギーによる電力供給会社である。
屋根には太陽光集熱パネルも設置されており、これらはスタジアムの電気や温水に使用されている。現在の発電能力は約270kw/h。試合時間は主にナイターのため、夜間照明は再生エネルギーを安く買って使用している。再生エネルギーによる電気は原発による電気よりも割高である。(基本的に作った電気は売り、使用する電気は買うのがドイツのシステムである。買い取り価格のほうが高い。)

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写真:スタジアムの屋根の上の太陽光発電パネル

 ③エネルギー開発
  従来のエネルギーの新しい利用形態を開発する施策である。通常のエネルギー効率は40%程度であるが、コジェネレーションシステムでは効率を80%程度まで上げることができる。コジェネレーションシステムとは1つのエネルギー源から電気と熱など複数のエネルギーを取り出し利用するシステムである。フライブルク市では、ゴミから発生するメタンガスと天然ガスを利用して、1万人が居住する地区の暖房エネルギー供給している。

これらのエネルギー政策により、1993年の原発による電力利用率は60%であったのが現在は4%となった。逆に原発以外の電力の自給率は3%から50%以上となった。またCO2は1993年より13%削減された。しかし地球温暖化対策としてはこの数値はまだまだ不足であり(平均気温を2℃下げるには90%の削減が必要)、フライブルク市では2030年までに40%の削減を目標とすることを決めた。

《ヴォーバン地区》
省エネ住宅開発地区として、リーゼルフェルト地区とヴォーバン地区がある。リーゼルフェルト地区の改良型が、ヴォーバン地区である。フライブルク市中心部から南にトラムで20分程度の距離に位置する。
ヴォーバン地区では、38haの敷地内に約5000人が住んでいる。建物は4階建ての長屋式連続住宅であり、住棟間は植栽や時速制限された道路、居住者の駐車スペースなどになっている。屋根に太陽光パネルが設置してある。

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写真:緑の豊かなヴォーバン地区。住棟間のスペースは速度制限のされた道路と植栽帯となっている。住民は住民であることを証明するステッカーを貼った車をこの道路に路駐している。実際には車はほとんど走っていない。

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写真:ヴォーバン地区。トラムの駅のすぐそばに住棟が連なっている。

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写真:ヴォーバン地区は交通静寂化地域(自動車は歩行者速
度で進行しなくてはならない地域)となっている。子供は車
を気にせずに、安全に遊ぶことができる。

●ゴミ処理政策
 ゴミ処理政策の優先順位は下記による。
 ①ゴミを出さない
 ②できるだけリサイクルする
 ③それでも残ってしまうゴミだけを処理する

 フライブルクでは各家庭に4つのゴミ箱(コンテナ×3、袋×1)がある。黄色のゴミ
袋にはプラスティックや金属を、グリーンのコンテナにはペーパーを、茶色のコンテナには生ゴミなど肥料やバイオガスになるものを、残りのコンテナにこれら以外のゴミを捨てる。 
 その他、街にびんのコンテナ(びんの色ごとに回収する)、薬の回収所、テレビの回収所、物々交換の場所などがあり、住民は自分で持って行けるところには自分で持って行く。                    フライブルク市の焼却炉は民間が建設するため、焼却費のみを市が負担する。1988年   に約28万トンあった廃棄物は2011年には3万5千トンまで削減された。

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写真:道路設置されたゴミの回収ボックス

●自然保護対策
 フライブルク市では市の面積の40%以上が自然保護区域もしくは景観保全区域に指定されており、自然環境保全と住環境の両立を目指した整備と開発が進められている。


第4節 交通政策について
 環境保全局局長の説明後、続いて元交通政策担当者(現歩行者天国・自動車道計画担当者)からさらに交通政策について説明を受けた。この節ではその内容をまとめた。

 フライブルク市の第二次世界大戦後の復興計画においては、自動車の普及を推進する計画もあったが、当時の担当者の反対により、ほぼ元どおりの街に復元することとなった。都市計画者と交通計画局とが相互に協力し合い、環境にやさしく市民が生活しやすい街づくりを目指してきた。その政策を実現するまでには長期に渡り大変な忍耐を要した。

●自動車を利用しなくても買い物ができる街
 フライブルク市の交通政策のひとつは、市民が自動車や交通網をなるべく使用せずに、自転車や徒歩のみで日用品の買い物に行けるようにすることであった。市では、日用品を販売する店舗は住宅地区に、家具など日常的に必要でないものや自動車が必要となる重いものなどを販売する店舗は郊外にと、販売する物品の種類により店舗を出店できる地域を限定する規定を制定した。このように、市民が車や交通網を使用せずに自宅近くで日用品の買い物ができるようにすることで、自動車利用の削減を促した。

●トラムの整備と「レギオカルテ」
戦後まもなくのフライブルクのトラムは、路線が少なく車体も老朽化しており、廃止も検討されるほど衰退していた。しかし自動車の利用を削減するため、フライブルク市は市の中心部への自動車での乗り入れを規制するとともに、トラムとバスを強化し、公共交通中心の交通体系への転換を図った。1970年代以降、街全体へ路線を延長し、路線網を大幅に拡充した。車両も現在はノンステップの出入り口がついた新しい車両となっている。

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写真:トラム路線図。黒で示された路線が戦前から存在する路線、他の色が1970年以降に新たに整備された路線である。

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写真:現在は、市の中心から5km圏内は車を利用せず移動することが可能となっている。
赤い路線はこれから延長または改修する路線である。赤い円が市の中心部から5km圏のエリアを示している。

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写真:市内中心部を走るトラム。便数はかなり多い。

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写真:トラムの床とホームの床は同レベルになってお
り、高齢者でも安全に乗り降りができる。

トラムの整備に伴い、フライブルク市と市の周辺を含むフライブルク都市圏の公共交通機関(鉄道・バス・トラム)が、月額47ユーロで乗り放題となる「レギオカルテ」を導入した。「レギオカルテ」は他人と貸し借りが自由なため、友人とも共用することができる。これはフライブルク市独自のシステムである。
「レギオカルテ」の利用者数は1985年約5700万人であったのが、2011年は約1億900万人と、およそ2倍に増加している。
これらの政策により、市民は市内、郊外ともに自動車を使用せずに移動することが可能となった。

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写真:「レギオカルテ」の使用できる範囲を示す図

●自転車道の整備
 フライブルク市は高低差のない土地である。1970年頃から自転車道の整備を進め、自転車利用の推進を図ってきた。カールスルーエ市とともに自転車の街として表彰もされている。自転車に関する法律は国が定めるが、市はそれを実施するか否かを決定することができる。
 自転車道は各道路に車道、歩道とは別に設置している。自転車道の確保できない道路では30km/時の速度制限を設けている。道路上の交通ルールでは、自動車よりも自転車のほうが優先されることになっている。現在は延べ420kmの自転車交通網がある。
フライブルク市では1万台/日の自転車利用があり、1人あたり1台以上は自転車を所持している。現在、フライブルク市内には約6000台の駐輪場がある。現在の問題点は、路上駐車が多いため、自転車が車をよけて走行せねばならず、事故が多発していることである。また、日本のような防犯登録制度はないため、盗難も多い。
 今後はさらなる自転車道整備を行い、現在27%の自転車利用率を2020年までに35%にすることを目標としている。

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写真:フライブルク市中心部の自転車道

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写真:様々なタイプの自転車道。大きな幹線道路に沿ってあるもの、自然の中にあるものなどいろいろな環境の中に整備されている。左下は住宅地区などにある30km/時の速度制限の道路。

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写真:道路上での信号待ちでは自転車のほうが車よりも前方で待つ。発信も自転車が優先。

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写真:フライブルク市中央駅そばにあるシュトゥーリンガー橋。市内中心部へとつながっている。かつては自動車も通行できていたが、現在は徒歩と自転車のみしか通行できないように整備されている。

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写真:自転車道の種類。上は車道と分かれているもの。現在、上真ん中の写真のような高速自転車道(交差点の無い自転車道)の検討もしている。左下は車線を減らし自転車道を整備したもの。右下は車道と自転車道が一緒になっているが、自転車道のみ両方に通行できるもの。

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写真:グリーン・オレンジ・ブルーのラインが自転車道。

●駐車場の整備
駐車場は、市の中心部への自動車の乗り入れを規制するために、中心部の外側に整備している。市の中心部の駐車場は、主にはそこに住む住民のための駐車場であり、路上駐車である。住民であることの証明書があれば、60ユーロ/年で駐車できる。

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写真:道路が黄色に塗られたエリアが市の中心部。中心部より外側にある駐車場に自動車を停めて、トラムやバスで中心部へ入る。

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写真:左の図のように、駐車場の料金設定はⅠ~Ⅲの3つのゾーンに分かれている。Ⅰのゾーンが市の中心部を示す。Ⅰゾーンの駐車料金が最も高く、Ⅲが最も安い。

また、民間企業が提供するカーシェアリングのシステムも、フライブルク市では定着してきている。現在のカーシェアリング人口はフライブルク市で4600人、ドイツ全体では158,000人である。カーシェアリングのシステムが普及すれば、自動車の台数、交通量とともに駐車場スペースも減らすことができる。

●速度制限 
フライブルク市では、市内のバイパスまたはトンネル以外の道路に、30km/時の速度制限を設けており、これにより90%の住民が30km/時の速度制限地域内に住めるようになっている。このほか、交通静寂化地域(30km地域より制限の厳しい地域)がある。この地域の道路の入り口には、子供のためであることを示す大きな看板が取り付けられ、もしこの道路に車が進入する場合は歩く速度で、子供に注意しながら通行しなければならないため、子供は安全に遊ぶことができる。

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写真:黄色がバイパスまたはトンネル。オレンジが30km/時制限地域。ブルーが交通静寂化地域。

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写真:交通静寂化地域の道路の様子

●道路の整備
大きな計画としては、市の中心部へ流入する自動車交通量対策として、現在2億ユーロをかけて道路のトンネル化(地下化)を計画している。
道路整備としては、車線を減らすために、駐車場としたり自転車道としたり、30km/時制限地域では、緑地帯をつくって道幅を狭くした。車線を減らすと自動車交通量も減り、自転車の利用者が増える。
1970年頃から歩行者天国化も進めており、現在では道路の32%が歩行者天国となっている。

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写真:時代による道路整備の変化。左上が最も古く、右上の時代は3車線ある。左下ではそのうちの1車線が駐車場となっている。右下では駐車場がバスと自転車用の車線となっている。

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写真:30km/時制限地域の道路整備。緑地帯をつくることで道路幅を狭くしている。

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写真:各交通手段の利用率。

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写真:ドイツとスイスの各都市の交通手段の利用率。フライブルクはバーゼル、チューリッヒに次ぎ自動車の利用率が低い。

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写真:転入者数と転出者数の推移。ここ数年は転入者のほうが増加傾向にある。


第5節 まとめ
 今回の視察で最も印象に残ったことは、元交通政策担当者の方がおっしゃっていた「政策を実現するには、長期に渡り忍耐が必要である」ということである。
このような政策を実際どのように実現していったのか、その背景や経緯についてもっと深く掘り下げてお話を伺いたかったが、今回は3時間という限られた時間枠であり、十分な質疑応答の時間が得られないまま、会が終わってしまった。
 しかしながら、今回の視察で説明を受け、フラブルクの街を歩きながら感じたことは、元々フライブルク市民には歴史や環境を大切にする文化が背景にあったのだろうということである。第二次世界大戦後の復興計画において街の姿を復元することを選択し、また世界が華々しく自動車社会へと変貌を遂げていく中、真っ先に環境のために自動車依存からの脱却への道を選択したことは、日本とはまるで正反対である。フライブルク市はそういう選択をしていった結果、現在の素晴らしい環境を形成している。
 ここ数年でこそ日本でも環境への意識はかなり高まってきてはいるが、戦後の復興計画においてそれまでの文化とは全く異なる近代的建造物を建設し、高度経済成長の勢いに乗り華々しい自動車社会を創造していった日本人とは、歴史や環境を大切にする文化背景や意識が、残念ながら根本的に違うように感じざるをえない。だが、今回の原発事故を受けて日本人の自然エネルギーに関する意識は急激に高まっていることも確かであり、日本の技術力をもってすれば原発依存からの脱却することは可能であると考える。ただこれを実現することを難しくしている法律や制度が事実として存在している。
 フライブルク市のような政策を実現するには、日本のような縦割りの政治では不可能である。フライブルク市、州、国と行政が連携を取り総合的に政策を推し進めていることは間違いないであろう。またそれだけでなく、市民や企業、有識者など様々な立場の人間と行政が対等に議論し合い、終着地点をつくってきたに違いない。
都市制度改革においても、環境政策においても、いくら素晴らしい政策をつくったとしても、実はこの「終着地点をつくる努力」=「忍耐」というものが無ければ何も実現できないし、日本は変わらないであろう。それはつまり国だけでなく本県においても同じである。実に当たり前の話であるが、改めて考えさせられた視察であった。

写真:市庁舎にて元交通政策担当者Bernhard Gutzmer氏より交通政策につい
て説明を受けている様子
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(文責:日浦和明・政策スタッフ)

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